おがた林太郎個人ブログ

治大国若烹小鮮

タコ部屋・タテ割り

 あまり根拠のない話かもしれませんが、コペンハーゲンで行われた気候変動枠組条約のCOP15における日本のパフォーマンスについて気になったことがありました。それは「省庁間のタテ割りは悪弊になっていないだろうか。」ということです。


 主として関係するお役所は、環境省、経済産業省、外務省です。私が想像するに、それぞれの省庁が個々にチームを作って、出張して、別々のタコ部屋を設けて動いていたのではないかと思います。なかなか国内からは見えてきませんが、こういうところでのタテ割りというのは見苦しいものがあります。


 まずもって、良くないのが各役所が勝手に動く結果、日本側からともすれば整合的でないメッセージが出てしまうことがままあるということです。環境省は「環境」を中心に据えて考えるため、時に環境原理主義的になりがちで、経済産業省は日本の産業「だけ」が影響を受けるようなかたちで合意することを避けたいと考えているため、動きがちょっと暗躍っぽくて、外務省はその間で上手くバッファー的な役割を果たすと言いつつ、比較的自由闊達に交渉を行っていき、それが経済産業と環境からは「勝手なことやりやがって、国内事情も知らないくせに。」と思われている、まあ、そんな感じのはずです。これがきちんとチームとして、なかなか働きにくいところがあったはずです。


 勿論、日本としてone voiceで話すことは言うまでもありません。しかし、そのためにはきちんとしたチーム作りができないと、結局、相手からすると「日本は人によって話が違う。誰に話せばいいのだ。」ということになりかねません。場合によっては、それで相手に日本の内情を見透かされてしまい、各個撃破されていくということです。


 上手い特効薬はないのですが、意外に簡単にやれて効果が大きいのは「タコ部屋を一つにする」ということです。これだとピンと来ないかもしれませんが、個々の役所の思惑で勝手なことをやろうとしてもやれないような環境を現場で作ればいいのです。しかも、そうすれば出張者の数がかなり減るでしょう。この手の出張でいつも思っていたのは、同じことを各省庁ごとにやっていて、しかも、その調整に時間が費やされていて、その人的資源の重複は大きなムダを強いている、ということです。私の経験では、複数のお役所が絡む国際会議において、日本は一人あたりのパフォーマンスが一番低かったですね。ちなみに代表団リストを見てみましたが、正確に数えてないものの日本と中国とアメリカの代表団の数を比較すると、若干中国の方が多いくらいですね(リストに載ってない人が結構いるんじゃないかと思いますが)。インドなんかは遙かに少ない人員でやっています。


 日本が国際会議に出る時に、本当はいの一番にやらなくてはならないのは「one voiceで話すためのチーム作り」なんです。経済、環境、防衛・・・、色々とテーマによって、その態様は異なりますけど、正にこの辺りが政治主導でやっていけるようにしなきゃいかんよな、と思っています。